日本輸血・細胞治療学会

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輸血・細胞治療参考資料


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旧制度I&Aについて


I&Aおよび認定施設とは


I&Aおよび認定施設とは


I&Aとは、inspection(点検)してaccreditation (認証)するシステムです。各施設において、 適切な輸血管理が行われているか否かを第三者によって点検し、安全を保証することです。

輸血医療は改正薬事法、血液法により大きく変化し、安全の保証と適正使用が求められています。 厚生労働省より「適正輸血療法の指針」、「血液製剤保管管理マニュアル」、「自己血輸血:採血および保管管理マニュアル」などが出されています。 これらのマニュアルに従って、各施設で安全で有効な輸血療法が実施されることが期待されています。

しかし指針やマニュアルには強制力がないことから、各医療機関の自主性に任されているのが現状です。 さらに、これらはすべての輸血業務に言及しているわけではなく、特に検査方法に関しては、詳しい規定はありません。 日常行われるすべての輸血の安全を保証するためにも、適切な管理が行われているか否かの評価が必要です。


I&Aの目的


輸血用血液や分画製剤の適正使用を徹底することと、輸血の安全を保証することです。 安全な輸血が実施されるように条件を満たすまで教育的指導を行い、より安全な輸血管理が行われることをめざしています。


認定とは


認定とは、施設が「安全な輸血」をするためにプログラムのさまざまな必要条件を「満たしている」と承認することで、 病院のランク付けを目的とするものではありません。現時点で規模の大小にかかわらず、 どのような医療機関でも輸血療法を行う限り少なくても整備しなければならない下記の認定基準を満たしていると認められれば、 認定書を発行いたします。

認定基準


平成26年7月
日本輸血・細胞治療学会I&A委員会


認定基準(第4版)


認定とは、施設が「安全な輸血」を実施するためにプログラムのさまざまな必要条件を「満たしている」と承認することで、 病院のランク付けを目的とするものではない。現時点でどのような医療機関でも輸血療法を行う限り少なくてとも整備しなければならない下記の項目を認定基準とし、 この基準を満たしていれば認定するものとする。

1.輸血管理体制


  1. 最新の「輸血療法の実施に関する指針」「血液製剤の使用指針」に準拠し、輸血医療の質を高め維持していくための管理体制を構築していること。 輸血療法委員会(または同様の機能を有する委員会)が存在し、定期的に開催されて(年6回以上)活動していること。 また、委員会の活動が把握できるような議事録が保存されていること。 血液製剤の適正使用推進の方法を検討し、定期的に改善状況を検証していること。 院内監査の機能を有する監査委員会(または同様の機能を有する委員会)を設置し、 輸血を実施している部署に対して定期的に(年2回以上)監査が実施されていること。 また医療安全ラウンドなどをしている施設で、チェック項目に輸血療法に関する内容を含んでいれば監査を実施しているとして認める。
  2. 責任医師の任命
    病院内における輸血業務全般について実務上の監督および責任を持つ責任医師 (輸血認定医が望ましい)が任命されていることが必須であり、できれば専任が望ましい。
  3. 輸血部門の設置
    輸血に関する検査と輸血用血液の保管管理を一括して行う輸血部門あるいは一元管理が可能な部門 (実質的に輸血業務全般を一括して責任をもって執り行なえる部門)が設置されていること。
  4. 輸血専任技師の任命と検査技師による24時間体制
    1. 輸血専任技師(認定輸血検査技師が望ましい)が任命されていること。
    2. 輸血業務の24時間体制が構築されていること。
    3. 輸血専任技師による日当直体制が望ましいが、それが困難な場合や施設の事情により、他の検査技師により輸血検査が行われている、あるいはオンコール体制でも可とするが、日当直時のバックアップ体制も決められていること。
  5. インフォームドコンセント(IC)
    全ての患者に対して輸血療法に関する(血漿分画製剤使用も含む)説明と同意がなされていること。輸血部門でも確認できるシステムが構築されていて、常に輸血部門で確認されていること。電子カルテシステムが導入されている場合は、輸血部門での現物確認が困難な時でも、輸血部門および担当診療科における輸血実施の際に確認できるシステムを構築されていること。 輸血拒否患者については、施設内での意思と手順が決定され文書化されていること。
  6. 輸血拒否患者については、施設内での意思と手順が決定され文書化されていること。
  7. 記録類の保管
    輸血に関する記録類が20年間保存される体制が構築されていること。

2.輸血用血液の搬入、搬出


輸血用血液の搬入時には外観上の異常や血液バッグ破損の有無についても確認されていていること。 外観検査は輸血部門から搬出する時にも確認されていること。 施設内で、これらのチェック事項が明文化されていること。


3.輸血用血液の保管管理


  1. 輸血用血液の保管は輸血部門に限定し、一般病棟では保管されていないこと。
  2. 手術室、ICUでやむを得ず保管する場合は、輸血部門で管理するか輸血部門と同様の管理体制(下記の3のような)が確保されていること。
  3. 輸血用血液の専用保冷庫は、自記温度記録計付き、警報装置付きで、自家発電電源に接続され、異常時には連絡がいく(輸血部門、当直室、警備部門等に)体制が確立されていること。保冷庫の点検が実施されていて、その記録が残されていること。

4.適合検査


  1. ABO血液型検査、Rh0(D)抗原検査、不規則抗体スクリーニング、交差適合試験の文書化された手順書 (通常時と緊急時における検査について)が整備され、手順書に基づいて検査が行われていること。 また、ABO血液型検査、Rh0(D)抗原検査は異なる時点で採血した検体を用いて2回実施され、決定されていること。
  2. ABO血液型は必ずオモテ試験とウラ試験を行い決定し記録されていること。
  3. ABO血液型検査、Rh0(D)抗原検査、不規則抗体スクリーニング、交差適合試験の報告は、必ず文書あるいは文書(電子)ファイルで行われていること。
  4. 交差適合試験用の検体は血液型検査とは異なる時点で採血されていること。
  5. 検査用試薬および検査用機器の精度管理の方法が文書化された手順書に従って、精度管理、検査用機器の定期点検や保守管理が定期的に行われていて記録されていること。
  6. コンピュータクロスマッチを行う時は、手順書を整備し、結果の不一致や製剤の選択が誤っている場合に警告を発すること、患者の血液型が2回以上異なる検体により確認されていること、赤血球製剤の血液型が再確認されていることが完全に満たされていること。

5.病棟および手術室における輸血実施


  1. 輸血療法の安全性を徹底するために、施設での輸血手順書が整備されていること。 また、ベッドサイドでのPDA、ノート端末を用いての電子照合システムが導入されている場合は、医師または看護師と電子照合システムとの照合で可とする。電子照合システムがない場合は、医師または看護師2名以上で照合がされていること。
  2. 輸血開始後の患者状態観察の重要性を認識し、これを安全に実施する手順が確立され、記録されていること。

6.副作用の管理


  1. 輸血副作用の報告システムが文書化され(輸血手順書に記載されていれば可)、副作用の発生状況が記録されていること。
  2. 重篤な副作用が発生した場合に迅速に対応するための手順書が現場に整備されていること。

7.自己血輸血


  1. 術前貯血式液状保存が積極的に行なわれて、輸血部門で主体的に一括管理されていること。
  2. 採血や保存が日本赤十字社血液センターに委託されている場合も自己血輸血の一連の業務に関する文書化された手順書があること。
  3. 自己血のラベルは患者によって自署されていること。やむを得ず自署できない場合は代用方法が構築されていること。適切な皮膚消毒が行われ、チューブシーラーが使用されていること。
  4. 採血は採血技術に熟練した医師または看護師(学会認定・自己血輸血看護師が望ましい)が行うこと。
  5. VVRなどの救急時の対応策が講じられていること。
  6. 採血された自己血は輸血部門の自己血専用保冷庫で保管すること。やむを得ず他の輸血用血液と同一の専用保冷庫で保管する場合は、明確に区別されていること。
  7. ウイルス感染者の自己血は専用保冷庫に保管するのが原則であるが、やむを得ず非感染者の自己血と同一の保冷庫で保管する場合は、明確に区別されていること。

8.院内同種血


院内同種血採血をやむを得ず行う場合は、適応基準と手順が文書化されていること。



認定までの流れ


認定・設定更新までの流れ


STEP I&A受審申請書類及び関連資料を学会ホームページからダウンロード

・事前自己チェック
 輸血療法基準(改訂準備中)
ARM/Accreditation Requirements Manual(4.01th Edition)word
チェックリスト、IRF/Inspection Report Form(4.01th Edition)
「輸血療法の実施に関する指針」(改定版)厚生労働省医薬食品局血液対策課
受審申請書word
・支部事務局へ受審申請書類を、お送りください。

STEP I&A視察員による視察

STEP I&A視察会から認定の可否、一次視察報告書送付

STEP 改善が必要な場合は改善後の第2回目(確認)視察

STEP I&A認定審査、認定証発送

STEP 更新受診申請

・認定期間は認定日から5年間となっております
・認定期間の最終年に手続きをお願いします
・認定更新の流れは新規認定の流れと同様です

視察員認定条件


1.視察員の認定と委嘱


下記の条件を満たした者を、学会理事長が認定し、委嘱する。


  1. 資格:
    1)認定輸血検査技師
    2)日本輸血・細胞治療学会認定医
    3)日本輸血・細胞治療学会認定臨床輸血看護師
  2. 講習会受講:
    1)日本輸血・細胞治療学会または日本輸血・細胞治療学会支部が主催する講習会を1回以上受講し、所定の知識を得ていること。
    2)講習会は、1時間以上の講義と1.5時間以上の模擬視察ロールプレイを含むこと。
    3)模擬報告書を作成し、その報告書が主催者による一次評価と視察員教育小委員会による二次評価において合格していること。
  3. 視察の体験同伴と報告書作成:
    1)視察に1回以上同行し、視察技術を習得していること。
    2)同行視察において報告書を作成し、その報告書が支部による一次評価と視察員教育小委員会による二次評価において合格していること。
  4. 所属支部のI&A委員長と支部長による推薦:
    1)所属支部のI&A委員長と支部長による推薦を得ること。

2.I&A視察員の資格の更新


  1. 委嘱期間は5年間とし、認定輸血検査技師、日本輸血・細胞治療学会認定医または学会認定臨床輸血看護師の資格更新時に、併せて更新する。
  2. 資格の更新は下記を条件とする。
    1)視察員活動を継続する意志がある。
    2)所属支部のI&A委員長と支部長が資格の更新に合意する。
    3)2回目以降の更新時には、委嘱期間の5年間に下記の条件を満たしている。
     (1)1回以上、視察に参加している。
     (2)1回以上、学会主催の視察員教育企画(総会時I&A Q&A等)に参加している。
    4)5年間に視察に参加できなかった場合には、以下の条件を「1回の視察」とみなす。
     (1)I&A受審施設における担当者を経験している。この場合には、当該施設の輸血療法委員会委員長による証明書を必要とする。
     (2)総会時視察員養成講習会の講師、ロールプレイ実務者(模擬報告書の一次評価も含む)、本部の認定を受けた支部開催のI&A教育企画(視察員養成講習会を含む)における講師も対象とする。
     (3)(2)の要件は暫定的なものとし、後日見直しを行うこととする。

日本輸血・細胞治療学会 I&A委員会
平成18年2月初版、平成24年5月改訂、平成25年10月第2回改訂


Q&A


I&Aに関するご質問のうち、いくつか代表的なものを掲載しております。ご質問の際などに参考にして下さい。


どのように実施されますか?
吹き出し

病院が受審の申し込みをしてから、認定証の発行までの流れは以下の通りです。詳しくは日本輸血・細胞治療学会事務局(I&A委員会、TEL:03-5804-2611)または ≫ 支部事務局 へお問い合わせ下さい。

  1. 『I&A受審を希望している』ことを支部I&A事務局にFAXでお知らせ下さい。
  2. 支部I&A委員会にて、受け入れ(実施)の可否について検討を行い、受審申し込み施設に受け入れの可否についてご連絡します。
  3. 受け入れが認められた施設は、『Inspection&Accreditation受審申込書』を日本輸血・細胞治療学会事務局(I&A委員会)に送付して下さい。
  4. 日本輸血・細胞治療学会事務局(I&A委員会)より、受審申し込み施設に『I&Aの実施に関するお知らせ』(請求書・振込票)が送付されます。
  5. 受審費用を指定口座にお振込み下さい。同時にI&A委員会より指示のあった、審査に必要な書類を支部I&A委員会に送付して下さい。
  6. 支部I&A委員会と受審施設の連絡責任者とで、視察日(訪問審査日)の調整を行います(審査に必要な書類は、視察日の1ヶ月前には送付しておいて下さい)。
  7. 視察(訪問審査)を実施します:1日
  8. 視察員による視察報告書案を支部I&A委員会および学会施設認定ワーキングにおいて、視察報告書案の検討、修正を実施します。
  9. 支部I&A委員会より視察結果報告書を受審施設に送付します。改善が必要と勧告された場合、受審施設は3ヶ月以内に、改善報告書を支部I&A委員会に送付して下さい。また、一定期間で改善が不可能な事項に関しては、意見書を添付して下さい。支部I&A委員会より指名された視察員が改善を確認するために再度視察を実施します。視察員の作成した改善確認報告書を、支部I&A委員会と学会施設認定ワーキングで協議します。
  10. 上記報告書に基づき、学会施設認定ワーキングの審議により、認定書の発行もしくは保留(要改善)を決定いたします。
  11. 認定と判定された場合は、日本輸血・細胞治療学会事務局(I&A委員会)より、受審施設に『I&Aの認定証発行に関するお知らせ』を送付します。
  12. 『I&Aの認定証発行に関するお知らせ』に従い、認定書発行費用を指定口座にお振込み下さい。振込みが確認されれば、認定証を送付します。認定証の有効期間は5年間です。認定の更新は、改めて同様の手順を必要としますので、認定有効期限の6ヶ月前までに受審申し込みを行って下さい。
費用はどのくらいかかるのでしょうか?
吹き出し
視察費用3万円、認定書発行費用2万円(全国一律)
視察委員はどのような方ですか?
吹き出し
主に日本輸血・細胞治療学会認定医、認定輸血検査技師です。I&A委員会の研修などで、輸血療法体制の点検と評価の方法について研修を受け、学会より視察員として認定された者です。
私は主に輸血検査の業務に携わっており、I&Aについては理解をしているつもりです。しかし院内への周知に苦慮しております。どうしたら良いでしょうか?
吹き出し
ホームページのI&Aおよび認定施設とはに、目的、認定基準、認定施設一覧にI&A認定施設の記載がございますので、そちらを参考にして下さい。
自己評価だけでは不十分ですか?
吹き出し
最近では病院機能評価を、多額の費用を投じて受ける病院が増加しております。その必要性は、第三者から客観的に評価を受けることに価値があるという認識からです。それは自己評価では客観性が乏しくなりがちで、都合の悪いことには触れなくなるという人間心理が働くからです。実際、点検・視察(Inspection)を行いますと、どんなに良い施設であっても、問題が浮かび上がってくることが多々あります。これらを改善することにより、さらに輸血医療の安全性が高まります。そこに「第三者からの客観的な目」の必要性があります。
当院では血液型検査の凝集の強さを記録に残していません。マニュアルはあるのですが、残した方が良いのでしょうか?I&Aの見地からはどう考えますか?
吹き出し
検査においてはマニュアルがあり、それを遵守していることが不可欠です。誰が検査を行っても、手順が統一されているのが、検査の品質保証になります。なにか問題が発生した場合、何が、どこで、どうやって起きたかを検証する必要がでてきます。単に血液型記載のワークシートでは、検査そのものから発生したものか、記入あるいは転記ミスから発生したのかが不明であり、改善するにも具体的な方法が見つかりません。よって判定を導き出すための結果記録、輸血検査における凝集の強弱の記載はI&Aのチェックリストの必須項目になっています。
E-Mailによるお問い合わせはI&A委員会 ≫ ia@jstmct.or.jp まで。
I&Aに関する御質問に対して、専門家がアドバイスをいたします。セルフチェックをしながら、 またARMなどの解釈でお困りの時など、何でも結構ですからお寄せ下さい。 尚、御質問の際は氏名、所属機間名、連絡先等を明記のうえ、御送信下さい。


フローサイトメトリーによるCD34陽性細胞検出に関する
ガイドライン



輸血副反応における重症度及び輸血関連性について



検査マニュアル


■輸血テクニカルセミナー2015テキスト Ver1.2



■輸血のための検査マニュアル Ver.1.3.1



■特殊検査技術




輸血管理システム内に保存する「学会推奨マスタ」



安全な輸血療法ガイド



■輸血関連情報カード



■輸血実施手順



輸血関連書式例(同意書など)